ご無沙汰しております。久しぶりの更新です。
この度、沖縄都市モノレールの延伸区間(首里~てだこ浦西)に乗車してきました。
当方は以前に那覇空港~首里間は乗車しており、延伸開業前までは沖縄県の乗り潰しは100%を維持しておりました。しかし、延伸開業により営業キロが延びたことから、100%ではなくなってしまいました。
今回は再び100%にすべく、沖縄の地へと赴きました。
延伸区間について
沖縄都市モノレール(以下「ゆいレール」とします。)は2019年10月1日に首里~てだこ浦西間が延伸開業しました。
延伸キロ程は4.1kmで、総延長17.1kmとなりました(図1)。
延伸区間終点のてだこ浦西駅について
外観
駅前はバスロータリーが設けられ、駅舎は蒲鉾形の外壁で乗降部を囲んでいます(写真2・3)。開業してから1年を経過していないため、駅前に店舗等はなく、閑散としていました。駅前開発はこれからの模様です。
鉄道設備について
てだこ浦西駅の鉄道設備について触れてゆきます。てだこ浦西駅は1面2線の島式ホーム構造で、終着駅であるため、列車の折り返し設備が設けられています。
那覇空港方を望みます(写真4)。
那覇空港方には渡り線が設けられ、列車の折り返しを行います。
渡り線は1番線と2番線が発車と到着が同時にできる構造となるよう設けられています。分岐器は直線方向へ開通できるようになっており将来のさらなる延伸を見越して、棒線化できることを見越しているのかもしれません。
写真左下のレール上の塗装されている「出」と「25」はそれぞれ出発信号機に相当する境界と速度制限25km/hを表しているようです。
ゆいレールの保安装置はATCによる車内信号式で、列車の運転では運転士が乗務します。信号現示は運転台の速度計に現示されます。
車両は「25」の塗装がされた区間に進入すると25km/hの信号を運転台に現示します(写真5)。
表示色は0x信号、01信号で赤色表示、25km/h以下は橙黄色表示、25km/hより上位の現示は緑色で表示されます。路線最高速度は65km/hですので、最上位の信号現示は65km/hまでしかありません。
2番線には色灯式入換信号機が設けられ、車両が縦列停車できるような設備となっています(写真6)。
この入換信号機には列車停止標識も設けられており、那覇空港方から進入する列車はこの入換信号機を超えて進入しないようです(写真7)。
軌道回路は入換信号機が設けられているため、入換信号機を境に内方が1RB3T、外方が1RB2Tという名称となっています(写真8)。
他方の1番線は保守用車が留置されていました(写真9)。
終端部の先は延伸できるように建築物の壁等はなく、さらなる延伸もできる構造になっていました。
1番線には入換信号機がなく、縦列停車はできないようです。ただし、ホーム端には列車停止標識があり、軌道回路が区分されていました(写真10)。
まとめ
てだこ浦西駅は単純な1面2線の折り返し駅ではありませんでした。さらなる延伸も見越した構造となっており、今後の計画に注目です。
きっぷについて
ゆいレールは他の鉄道会社と異なり、QRコードが印字されたきっぷで乗車します。
改札機はQRコードの読み取り機が設けられた特殊な改札機です(写真11)。
旅客は印字されたQRコードを改札機の読み取り機に当て、機械に読み取らせて入場・出場します。
これまでゆいレールでは交通系ICカードが使えず、Suica等のICカードを使用して乗車することができませんでしたが、2020年3月10日から使用できるようになっています。
(URL:https://www.yui-rail.co.jp/common/uploads/fffefa98d92ec3453ed875164d729588.pdf)
まとめ
乗車当日は生憎の雨天でしたが、無事にてだこ浦西駅まで乗車し、再び沖縄県の乗り潰し率を100%とすることができました。沖縄県は鉄軌道構想が継続しており、さらなる鉄道網が形成される可能性のあるホットな地域です。今後の沖縄県の交通動向は注目ですね。
余談
乗車後は国際通りでステーキを頂きました。沖縄自慢のオリオンビールで一杯。
お肉がとても柔らかく、なかなかの美味でした。
県外移動が解禁されたとはいえ、まだまだ客足が戻っていないようです。
国際通りの土産店ではいまだにシャッターを閉めている店舗が数多くあり、コロナの影響がまだまだ残っていました。