今回は橙線の貨物駅「北九州貨物ターミナル」を発着する貨物列車のご紹介です。
【目 次】
はじめに
以前に、マップ内の貨物列車の運転計画についてまとめました。↓↓↓
この運転計画に基づいて、橙線の貨物列車についてのダイヤ、
橙線沿線に設けられている北九州貨物ターミナル駅から発着する各種貨物列車についてご紹介します。
北九州貨物ターミナルから発着する貨物列車は橙線だけでなく、黒線、赤線と各線区に向けて走行してゆきます(図1)。
北九州貨物ターミナル駅
北九州貨物ターミナル駅はマップ内の3大貨物駅のうちの1駅です。
貨物列車の組成・分解、機関区、工場専用線を有する大規模貨物駅です。
北九州貨物ターミナル駅の全景を示します(図2)。
画面左が橙線の起点熱海方、画面右が終点方の日南方です。
配線略図
貨物駅構内を配線略図(図3)で示します。
北九州貨物ターミナル駅は着発線6線(うち貨物本線2線含む)、機関区、貨車留置線(貨車1番線~4番線)、工場専用線(臨海線)を有します。
貨物駅は旅客線と分離しており、構内の車両入換は自由にできます。
本線と貨物駅は平面交差で入線する線形になっており、
日南方から進入する上り貨物列車は下り旅客線を支障し、北九州貨物ターミナル駅から熱海方へ出発する上り貨物列車は下り旅客線を支障します。
旅客列車に支障しないよう、ダイヤ作成上注意しなければならない点です。
貨物列車編成から出発
貨物列車編成から出発までの流れは以下の流れになります。
通常、入換機関車は機関庫又は入換機待線にて待機しています。本線を走行する機関車も同様に機関庫にて待機しています。
貨物列車の出発時刻が近づくと、入換機関車は貨車が留置されている番線(貨車1番線~4番線)に入換し、貨車を着発線へ引き出します。着発線で入換機関車は貨車を切り離し、引上線に入ります。
同刻、本線を走行する機関車は機関庫から出区し、機待線へ入換します。機関車は貨車が待機している着発線に移動して貨車と連結します。
貨車に資材を積み、所定の時刻になると貨物駅を出発します。
貨物列車が出発した後、引上線の入換機関車は機関庫へ帰ります。
貨物列車到着から分解・留置
貨物列車到着から分解・留置までは以下の流れになります。
貨物列車到着時刻が近づくと、入換機関車は機関庫から引上線に移動し、貨物列車の到着を待ちます。
しばらくして本線から着発線に貨物列車が到着します。
機関車は貨車を切り離し、機待線に入換します。
機待線から次の運用に就く場合は、所定時刻まで機待線で待機します。次の運用が無い場合は機関庫へ帰ります。
切り離された貨車は引上線から入換機関車が移動し、貨車と連結されます。その後、貨車留置線(貨車1番線~4番線)に移動し、貨車を切り離します。
入換機関車は着発線に戻り、機関庫へ帰ります。
工場専用線と専用貨車
北九州貨物ターミナル駅には工場専用線があります(図4)。
工場は専用貨車を所有し、鉄道による資材輸送をしています。
工場での生産活動に必要な資材を運ぶため、定期列車を運行しなければなりません。
北九州貨物ターミナルの資材工場
北九州貨物ターミナル駅付近は工業地帯になっております。
下図(図5)に示すように資材工場も大が4棟、中が1棟、小が1棟と密集しており、
貨物列車はこの資材工場から橙線沿線各地へ建設資材を運びます。
発着する貨物列車のダイヤについて
橙線を走行する貨物列車は北九州貨物ターミナル駅を始発・終点とします。
各停貨物は日中の時間帯に走行し、朝・夕の運転はできるだけ避けるように設定しました。
橙線貨物列車(各停)
北九州貨物ターミナル発新長洲操車場行の各停貨物上り1本、
新長洲操車場発北九州貨物ターミナル経由隣町行の各停貨物下り1本をそれぞれ設定しました(図6~7)。
北九州貨物ターミナルを7:23に出発し、各駅にて資材を降ろしながら、熱海駅まで走行します。
熱海駅から連絡線に入り、新長洲操車場で折り返します。
新長洲操車場で機回しを行い、10:23発で折り返します。
折り返した後、橙線を下り、もう一方の終点、日南駅まで走行して橙線沿線の全駅に資材を供給します。
橙線貨物列車(特急)
橙線には特急貨物列車も運転させています。
北九州貨物ターミナル駅付近の資材工場で生産された資材は橙線沿線だけでは過剰供給になりがちでした。一方で新長洲操車場は下図(図8)に示すように工場が少なく、資材不足になりがちです。
そこで、新長洲操車場まで直行の特急貨物列車を運転し、資材供給のバランスを図ることとしました。
特急貨物列車は途中駅を通過とし、橙線との分岐駅となる熱海駅のみにします。上下1本ずつ設定し、ダイヤに組み込んでいます。上りは資材輸送、下りは返却輸送としています。
特急貨物列車の時刻表は以下となりました(図9~10)。
専用列車の運転
専用線を使用して工場へ資材を搬入する専用貨車は資材を郊外から運び入れています。専用列車は郊外へ向けて直行列車を運転します。
専用列車のダイヤは深夜帯とします。これは資材工場と異なり、日中時間帯に走らせる必要がないためです。
以下に専用列車の時刻表を示します(図11~12)。
旅客最終列車の前を走行し、隣町へ向けて走行させます。隣町を往復し、北九州貨物ターミナル駅へは早朝3:22着で運転します。
黒線貨物列車と赤線貨物列車
北九州貨物ターミナル駅から発着する貨物列車は橙線以外に、黒線・赤線へ向けて走行する貨物列車が発着しています。
貨物列車は上下1本ずつ、各駅停車で運行させます。
黒線向け貨物列車は八幡駅にて分岐し、田川後藤寺駅まで走行します。
赤線向け貨物列車は諫早駅から連絡線に入り、藤ノ木駅まで走行します。
橙線での時刻表は以下になります(図13~14)。
橙線貨物列車ダイヤグラム
以上の列車をダイヤグラムで示すと以下になりました(図15~17)。
北九州貨物ターミナル駅から発着する貨物列車は上り6本、下り1本で、下り日南方面は橙線各駅停車のみとなりました。
太赤線が北九州貨物ターミナル駅を発着し、各線へ向けて走行する貨物列車です。
うち、実線が定期貨物列車、一点鎖線が臨時貨物列車です。
おわりに
今回は北九州貨物ターミナル駅とその発着する列車に注目してみました。
橙線、黒線、赤線の各線はこのターミナル駅を拠点として物量網を形成しております。
お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、ダイヤグラム中には記事中で紹介していない貨物列車が設定されています。
思いのほか、ボリューム記事になりました(汗
そのほかの線区についてはまた別の機会に。
それでは。