Interlocking’s blog

鉄道信号・模型などなど趣味活録

信号機ガチャの入換信号機を改造する 加工編

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今回はミニチュア灯器コレクションで入換信号機の進行現示化改造の改造作業について綴ります。

 

【目 次】

 

入換信号機の改造について

ガチャガチャでシリーズ化されているミニチュア灯器コレクションの第3弾で発売された入換信号機を改造し、進行信号の現示と入換信号機識別標識の点灯化をしました。

改造後の動作概要については下記記事をご覧ください。

interlocking.hateblo.jp

今回は、改造作業の流れについて綴ります。

改造したいがどのように加工すればよいか分からない方へ向けて書きます。

改造例の1例に過ぎませんが、ご参考になれば幸いです。

 

信号灯器の加工

進行信号用レンズの装着

入換信号機の進行現示を取り付けるためには購入後そのままでは使用できません。

進行信号を現示するための加工が必要になります。

入換信号機を分解すると、停止・進行共通の灯と停止信号用の灯のみレンズがあります。

進行信号用にレンズを設ける場合はもう1個入換信号機が必要です。

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入換信号機の分解後

購入後の灯器は進行信号の灯はレンズが黒く塗装され、そのままでは使用できません。

 

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進行信号の灯が黒く塗装された灯器(加工前購入時の状態)

灯を穴あけし、レンズを装着できるようにします。

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進行信号用のレンズを穴あけ加工(加工後)

進行信号用のレンズは2個目の入換信号機から共通の灯レンズを加工して使用します。

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2個目の入換信号機から切り出した進行信号用レンズ

進行信号用のレンズを先ほど加工した灯器に装着させます。

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進行信号用レンズを取り付けた状態(裏面から)

これで進行信号用灯火が外部に向けて光を出すことができるようになります。

 

進行信号用LED取付のための加工

進行信号灯の箇所にLEDを設置しようとすると、電池ボックスが支障し、そのままでは取付できません。

電池ボックスを一部削ります。

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電池ボックスを削った後

信号灯用LEDの取り付け

灯器の加工後はLEDの取り付けを行ってゆきます。

ガチャガチャにあった基板をそのまま流用しても良かったのですが、

LEDの極性が私の使用したい回路構成と逆の構成だったため、採用を見送り、独自に作成することとしました。

 

信号機に使用するLEDは3mmの砲弾型LEDを使用しました。

点灯色は停止信号用が赤色LED、他は電球色LEDを使用します。

レンズの配置間隔に合わせるようにLEDを並べて半田付けします。

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信号灯用LEDの配置(半田付け後)

LEDへの電源は外部から供給します。各LEDに配線します。

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LEDへ配線後

配線後の点灯試験をしてみます。発光良好ですね。

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点灯試験

レンズを通して点灯確認をします。問題なくLEDの発光を外部から確認できます。

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レンズ越しの点灯確認

入換信号機識別標識の製作

入換信号機識別標識は自作します。灯器をまず製作し、LEDの配置と配線をしてゆきます。

 

灯器製作

識別標識用の灯器には同じ信号機ガチャの「出発反応標識」のレンズが丁度良いサイズでした。

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出発反応標識のレンズ

レンズ部はこちらを使用して入換信号機識別標識とします。先に加工した入換信号機と並べると以下の具合です。

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入換信号機識別標識の配置イメージ

レンズ部の反対側となる蓋は自作します。

蓋は灯器外径と同一となるようにプラ板から切り出します。

プラ板は手元にあった1.5mm厚を使用しました。

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入換信号機識別標識用の蓋

蓋にはさらにLEDから配線用の通し穴を蓋上部に2か所開けます。

ここで蓋には上下向きの配置ができるため、蓋に「下」をメモしておきます。

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蓋の配線用穴開け加工

以上で灯器の製作は完了です。

 

LEDの取り付けと配線作業

LEDの設置と配線は後述の信号機柱製作と同時並行で行いました。

配線を信号機柱に通してからでないと、最後の接続が作りにくくなるためです。

 

2本の配線を蓋に開けた穴へ通します。

配線を通した後、はんだこての熱でプラ板を溶かさないようにLEDに半田付けします。

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入換信号機識別標識用LEDの取り付け

半田付けを終えて配線作業を終えると、LEDを蓋の中心に接着剤で固定します。

LEDの固定完了後、レンズのある灯器を接着して完了です。

 

信号機柱・土台の製作

最後は製作した一連の灯器を設置するための信号機柱を作ります。

 

信号機柱の製作

信号機柱には配線を通すことと、信号灯器のスケールになるべく近づく棒を選定しました。

信号機柱はコンクリート柱をイメージして、灰色のプラパイプを使用します。

身近で外径8mmのパイプを入手できましたので、こちらを使ってゆきます。

長さは12cmで切断しました。入換信号機は1/10スケールで作られているので実サイズに換算すると、120cmの高さになります。

 

パイプを切断後、入換信号機本体用と入換信号機識別標識用の配線穴を開けます。

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配線用穴の加工

配線用穴あけ後は配線を通します。

写真右側が入換信号機本体、写真左側が入換信号機識別標識用の配線です。

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信号機柱に配線を通す

配線は入換信号機本体、入換信号機識別標識用の2か所のほか、信号機土台付近にも配線穴を設けており、外部の制御機器と接続するための配線を出します。(写真左)

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信号機柱の配線通し

配線を終えて、信号機本体を配置すると以下のようになりました。

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信号機の取り付け

信号機柱に信号機本体を接着し、信号機柱製作は完了です。

続いて、この信号機柱を自立させるための土台を作ります。

 

信号機土台の製作

信号機の土台は製作した信号機柱が自重で転倒しない大きさで作ります。

土台は信号機柱を固定する板とその板を固定する土台板の2枚をプラ板で作りました。

大きさは信号機柱固定用板を2cm角、ベース板を45mm x  22mmとしました。

 

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信号機土台となるプラ板

仮組みして、自立すること確認します。

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入換信号機の仮組み

ここまでで、配線に断線が無いことを確認してみます。問題なく点灯しました。

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信号機の点灯確認

仮組みでの自立確認が出来たので、本組立をします。

プラ板そのままでは白色の素材色が目立つため、信号機柱色に近い色で塗装しました。

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塗装後の信号機土台板

塗装した板を信号機柱と接着して完成です。

 

完成写真

信号機土台まで製作完了し、組み立てると完成です。

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完成写真(全体像)

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完成写真(点灯時)

 

まとめ

今回は以前ご紹介した信号機ガチャガチャの入換信号機改造についての改造工程を記事にしてみました。

信号機柱に本線用の3現示信号機を併せても良かったのですが、今回は入換信号機のみの建植としました。

LEDの選定は当初チップLEDを選んでいましたが、3mm砲弾LEDの方が光源に広がりがあり、灯器レンズの拡散具合も良く、改造前とあまり差異なく作ることができました。

信号機ガチャガチャラインナップの他の灯器も改造してみたいところ。本線用の信号機は4現示・5現示化もしてみたいですね。

 

発売から4か月ほど過ぎましたが、まだ楽天市場ではコンプセットが入手できるようです。

気になる方は下記リンクからどうぞ。