Interlocking’s blog

鉄道信号・模型などなど趣味活録

国内現役最後の腕木式信号機

2022年現在、国内で現役最後である腕木式信号機を見てきました。

津軽鉄道を訪れるのは今回で3度目ですが、新しいカメラで写真に収めたく、再び訪問しました。

津軽鉄道では3機の腕木式信号機が現役で稼働しています。

建植が確認されている場所は

です。

具体的な所在地はGoogleマイマップにて希少信号設備地図としてまとめています。

マイマップと建植位置については下記リンクをご覧ください。

interlocking.hateblo.jp

 

津軽五所川原駅の上り場内信号機

津軽五所川原駅の上り場内信号機を見てみます。

写真奥が津軽五所川原駅です。上り場内信号機は側道から撮影することができます。

写真は停止信号を現示しています。

 

信号機の錘とエスケープクランクは雪国仕様となっており、地上より高い位置に設置されています。

信号機を制御する鉄索は地面に埋没されており、積雪時の転換不能を避ける対策が施されています。

 

上り列車の到着時刻が近づくと、駅に設けられたてこを反位に扱うことによって腕木が斜め45°に下がり、進行信号を現示します。

列車通過後、しばらくして停止信号(水平0°)へ戻ります。

進行信号から停止信号へ戻る際は軌道回路を使用しないので、

人間が操作することで戻ります。戻る時間はまちまちで写真撮影した際は、

列車が信号機を通過してから停止信号へ戻るまでにおよそ7分かかりました。

前回訪問時は5分ほどだったので、信号てこを操作するタイミングによります。

 

金木駅下り場内信号機

津軽五所川原駅から津軽鉄道に乗車し、金木駅へ向かいます。

列車から前面展望することで、下り場内信号機を確認することができます。

信号機の付近を拡大してみます。

金木駅の下り場内信号機は信号ワイヤが地上に見えていることが確認できます。

ワイヤの位置は支柱に支えられて地面より高い位置に通されています。

これは積雪の多い地域で見られるもので、雪によってワイヤが動かなくならないようになっている高架式ですね。

 

金木駅上り場内信号機

金木駅上り場内信号機は側道から確認することができます。

これは前回訪問した際に撮影したものです。

上り場内信号機は信号ワイヤの経路上に踏切があり、高架式で設置されている信号ワイヤを道路下部に通す構造となっています。

踏切から金木駅を見てみます。

一直線に並ぶ高架式の信号ワイヤは壮観です。各支柱のワイヤは懸垂式キャリヤが採用されていることが確認できます。

 

おわりに

数年ぶりに津軽鉄道へ赴き、腕木式信号機のようすを確認してきました。

現示が変化する際の機械的な振動が信号機柱を揺らす姿は腕木式信号機独特で、色灯式信号機にはないものがあります。

 

いつまで存続しているか分からない設備ですが、見れるうちに定期訪問したいですね。

それでは。