今回は当システムでのてっ査鎖錠についてまとめます。
てっ査鎖錠とは、「転てつ器を含む軌道回路内に車両があるとき、その車両によって転てつ器を転換できないように鎖錠すること」です。
当システムにおいても転てつ器を含む軌道回路内に車両が在線している時は転てつ器を転換出来ないようにプログラムしています。
転てつ器通過中に転てつ器を転換すると泣き別れ脱線となり、高価な模型たちに傷がついてしまいます。
軌道回路を導入したら、まず一番に導入したい機能です。
例として、軌道回路に在線した時に転てつ器を転換してみます。
画面表示及び模型の配置は以下のようになります(図1、写真1)。
車両を軌道回路3LTに在線させた状態です。
この状態で転てつ器23号を転換制御してみます。
転てつ器を単独転換する時は、転てつ器23号付近のレール上をダブルクリックします。
ダブルクリックすると、てっ査鎖錠により転換できない旨を扱者に警告メッセージとして発します(図2)。
このてっ査鎖錠は進路てこを扱った際にも働きます。
進路内に在線がある場合は転てつ器を転換制御しません。てっ査鎖錠中に、進路てこを扱うと以下の警告を発します(図3)。
また、双動の転てつ器で片方の軌道回路に在線している場合においても同様に鎖錠します。
軌道回路26Tに在線させた状態で、転てつ器26号を制御してみます(図4、写真2)。
この状態で双動である転てつ器26イ号を単独転換させてみます。
すると、
警告メッセージが表示されて転換できないことを扱者に表示します。
このように双動の転てつ器に対してもてっ査鎖錠を行い、在線中の転換を防いでいます。
以上でてっ査鎖錠の機能紹介を終えます。
てっ査鎖錠は軌道回路導入で最も実装したい機能の一つでした。
列車走行位置を目視で確認できる時は問題ないのですが、遠隔制御しようとすると列車の位置が正確にわかりませんでした。
この機能により列車運転中に転換し、泣き別れ脱線が生じる可能性を排除することが出来ました。