Interlocking’s blog

鉄道信号・模型などなど趣味活録

北陸新幹線延伸開業の敦賀駅

2024年3月16日、北陸新幹線敦賀~金沢間の営業運転が開始しました。

前回の工事状況からどのような変化があったのか早速見てきました。

【目 次】

北陸新幹線敦賀開業について

北陸新幹線敦賀~金沢間の延伸開業に向けて敦賀駅では新幹線の駅建設工事が進められてきました。

めでたく2024年3月16日に延伸開業の日を迎え、北陸新幹線敦賀駅と在来線との上下乗換を行う在来線ホームが使用開始となりました。

 

これまで敦賀駅についてはこのブログでも2回、工事の進捗を記事にまとめてきました。

2回目:2023年8月調査

interlocking.hateblo.jp

 

1回目:2020年8月調査

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今回は完成した新幹線のりばと、前回工事中だった箇所との比較をしてゆきたいと思います。

まずは使用開始された新幹線駅舎の各階から確認してゆきます。

 

3F新幹線ホーム(11~14番のりば)

北陸新幹線のホームは2面4線で11~14番のりばの番号が振られています*1

敦賀車両基地方(大阪方)

新幹線ホーム端部から大阪方面の線路を確認することができます。

写真は13・14番のりばのホームから確認してみました。

線路は写真右から11番、12番、13番のりばの線路です。12番、13番のりばの線路は直進延長上に車止めが設置されており、将来の大阪延伸に向けて線路が敷設されています。

12番・13番のりばの線路は写真左方向へ分岐する線路が敷設され、敦賀車両基地白山総合車両所敦賀支所)と線路が繋がっています。

11番のりばの線路は行き止まりとなっており、敦賀車両基地と線路は接続されていませんでした。11番のりばについては大阪延伸後に2面4線の待避駅となり、本線と分岐する分岐器が設置されるでしょうから大阪延伸工事が始まるまでは当面の間、このままでしょうかね。

 

続いて14番のりばの線路を確認します。

14番のりばの線路は敦賀車両基地に向かう線路となっています。

将来的には大阪方面に向かうための渡り線が設置されるのでしょう。

 

東京方

大阪方と反対の東京方も確認してみます。

架線柱で隠れていますが、シーサスクロッシングで本線を跨ぐことができる線形になっています。

 

その他

14番のりばにはき電入切標が設置されていました。

 

2F乗換コンコース

新幹線と在来線の乗換通路となる2階コンコースです。

新幹線の乗換改札機は10台以上設置されており、圧巻でした。

 

こちらは在来線列車の案内標です。

 

左から順に新設された特急用ホームから発車する列車、大阪・米原方面の普通列車、ハピラインふくいの福井方面列車、小浜線の列車の順に配置されています。特急サンダーバードしらさぎの表示は分かれていませんでした。

 

特急用ホームののりば番号は31~34番で付番され、31・32番を到着用、33・34番を出発用として運用していました。

 

2階コンコースから既設ホームの1~7番のりば方面を見てみます。

大窓になっており、従来の敦賀駅がよく見えました。

1F在来線特急用ホーム(31~34番のりば)

新幹線から特急サンダーバードしらさぎとの乗換用に1階には特急用ホームが新幹線ホーム下に新設され、使用開始となりました。

のりば番号は31~34番が付番されています。

 

米原・大阪方

米原・大阪方面を見てみます。

写真左から、33番のりば、32番のりば、31番のりばの線路です。32番のりばには入換信号機が併設されています。到着用である31番、32番のりばは大阪方でも入換が出来るようになっていました。

出発信号機のATS地上子はP形の地上子とSW形の地上子が設置されていました。SWのみ搭載の車両も入線可能としているようです。

写真左の橙色がATS-SW用の直下地上子、右の白色がATS-P用の地上子です。

 

直江津方(引上線)

大阪方面から反対側に移動します。

写真右が33番のりば、左が32番のりばの線路です。こちらは入換信号機のみになっています。

この線路の先は引上線(後述)に繋がっています。

 

続いて34番のりば側。

入換信号機のほか、下部にもう1灯灯具が付いています。おそらくは誘導信号機かと思います。引上線内で増結する目的でしょうか。

 

駅舎内の設備はこの辺にして外に目を向けてみます。

直江津方引上線

前回取材した直江津方引上線に再び来てみました。引上線の有効長は延伸され、最長12両の特急が収まるまでの長さになりました。

停止位置目標の標識が新しくなっていました。最短は3両からで、12両分まで建植されており、従来の錆びていた停止位置目標は撤去されていました。

 

終点部を見てみます。

線路終端部には10km/h速度照査用地上子(手前の2つの白色地上子)と終端防護地上子(橙色)が新たに設置され、車止め手前には安全側線緊急防護装置が設置されていました。

万が一、車止めまでに止まりきらなかった場合の安全対策が施されています。

 

しばらく待っていると、

敦賀駅に到着した683系電車が入換でやってきました。

到着ホームと出発ホームが分かれているため、到着した特急列車はこの引上線を使用して出発ホームへ入換を行うようで、頻繁にやってきます。

 

特急車両用電留線

敦賀駅構内の留置線には特急車両用の電留線が新設されていました。

新幹線駅舎2階コンコースと従来ホーム(1~7番のりば)を結ぶ連絡通路から電留線が確認できました。

線路は前述の引上線と接続されており、引上線から電留線へ入換を行う車両のようすも確認できました。

新設された電留線は全部で3線ありました。

 

上下乗換線

前回訪問時は上下乗換線はまだ進入できない状態でしたが、北陸本線下り線から新設された特急用ホーム上下乗換するため頻発に列車が通ります。

写真は新設された上下乗換線を走行し、特急用ホームへ向かう特急しらさぎです。

 

列車は第二場内信号機を減速信号で通過してゆきました。第二場内信号機は下り本線合流手前に建植されており、下り線を跨ぐ際に進行を指示する信号を現示します。

 

新幹線駅舎ほか

最後に新幹線駅舎などです。

新幹線駅舎側の駅前ロータリーは整備が完了し、開業初日から駐車場はフル稼働でした。

 

駅名標

各ホームの駅名標の変化です。

まずは新幹線ホーム。隣駅は新規開業した越前たけふ駅です。

従来の在来線ホームはハピラインふくいのロゴが追加されています。

特急用ホームの駅名標の隣駅は北陸本線米原方の新疋田駅を示していました。

 

カウントダウン看板ほか

在来線側駅舎に設置されていたカウントダウン看板は開業日を迎えて0日となりました。

開業当日は開業イベントで敦賀駅を模したプラレールジオラマが展開されていました。

 

おわりに

延伸開業した北陸新幹線敦賀駅へ開業初日に行ってきました。初日であって大賑わいでした。

金沢・富山開業が2015年3月でしたから丁度9年です。敦賀開業は随分先だと金沢・富山開業の時には思っていましたがあっという間ですね。

 

残る区間は小浜ルートで京都・大阪方面の予定のようですが、いろいろと課題が多いようでいつになるやら...

敦賀駅はもう少し見たい箇所があるので、また近いうちに行くかもしれません。

 

それでは。

*1:構内図:敦賀駅JRおでかけネット西日本旅客鉄道株式会社:2024年3月16日:2024年3月18日閲覧