Steamから販売されている列車進路制御ゲーム「RailRoute」を遊んでみました。
ちょっと遊ぶつもりが結構ハマってしまいました(笑)
今回はそのゲームについてご紹介します。
【目 次】
ゲーム概要
RailRouteはマップ上を走行する多数の列車を決められた列車ダイヤに従って指定の線路へ導いてゆくゲームです。言語は英語版で、日本語版は無いようです。
プレイヤーは信号機の制御と転てつ器の転換をマウス操作により行い、列車の進路を決定します。誤った進路を設定したり、ダイヤの遅延をすると減点されます。列車同士を衝突させるとゲームオーバーです。
RailRouteには2つのゲームモードが用意されており、エンドレスモード(Endless Mode)とタイムテーブルモード(TimeTable Mode)があります。ゲームモードそれぞれの特徴については後述します。
「RailRoute」はSteam上で販売されている有料ゲームです。
2021年7月6時点での販売価格は
1,368円(税込)
で10%引きで購入できます。
ゲームを起動すると、「PLAY NOW」「ENDLESS MAPS」「TIMETABLE MAPS」が画面に表示されます。
「PLAY NOW」は文字通り、現在遊んでいるマップがここに表示されます。
「ENDLESS MAPS」は資金の枯渇又は列車同士が衝突しない限り、永遠に遊べるエンドレスモード(Endless Mode)で作成されたマップです。
「TIMETABLE MAPS」は予め決められた複数の列車をダイヤに従ってミスしないように誘導し、得点を競うタイムテーブルモード(TimeTable Mode)で作成されたマップです。
進路制御の方法
RailRouteでの進路制御には2種類の方法があります。
1つ目は転てつ器をプレイヤーが手動で転換させて信号機を進行信号へ制御する「手動信号機(Manual Signal)」と、
もう1つは進路の発点と到着点をクリックするだけで進路構成できる「自動信号機(Auto Signal)」があります。
マップ上では手動信号機と自動信号機は記号が異なり、手動信号機は蒲鉾型、自動信号機は三角型をしています。
手動信号機(Manual Signal)の進路設定手順
手動信号機を使用して進路構成する手順は以下の通りです。
- 進路始点から到着点までの全ての転てつ器を到着点まで開通するよう転換する
- 始点となる信号機を選択して進行信号を現示させる
上記手順をゲーム上の画面では以下の順序で行います。
手動信号機では、手順1で転てつ器の開通方向を誤ると、発点の信号機を制御した際に誤った方向へ進路が開通してしまい、注意が必要です。
但し、信号機を列車が通過する前であれば、信号機上で右クリックをすれば進路構成を解除することができます。
開通した進路が誤っている場合はこの方法で修正することが可能です。
自動信号機(Auto Signal)の進路設定手順
自動信号機の場合は以下の手順です。
- 設定したい進路の発点となる信号機を選択
- 到着点となる線路を選択
上記手順をゲーム上の画面では以下の順序で行います。
自動信号機においても到着点を誤って選択すると、誤った方向へ進路が開通します。
列車が信号機を通過する前であれば、右クリックで進路構成を解除することが可能です。
実際の信号扱いとの違い
実物の信号扱所で運用されているてこ扱い方と比較すると、手動信号機は単独てこ式、自動信号機は進路選別式に相当します。進路数の少ない連動装置で実装される、進路てこ式はRailRouteには無いようです。
手動信号機を使用して進路構成する場合、転換する転てつ器の数が増えるほど操作数が増えます。大規模構内では自動信号機の方が発点と着点の2回のクリックで済み、操作性が良くなります。
ゲームモード
概要で述べた通り、RailRouteにおける遊び方には2種類あります。
エンドレスモード「Endless Mode」
エンドレスモードでは次々に走行してくる列車を信号機・転てつ器を操作して指定された駅・番線に導き、資金を稼ぐモードです。このモードにはゲームクリアがなく、稼いだ資金を元手に路線を延伸させてより多くの資金を効率よく稼ぐことを目指します。
列車同士を衝突させるとゲームオーバーです。
1つの列車を1度もミスなくダイヤ通りに走行できると、資金とは別にポイントを入手することができます。ポイントには緑ポイントと赤ポイントの2種類があります。
このポイントはエンドレスモードの機能拡張をしたい時に消費します。
ポイント利用による機能拡張でできることは、敷設できる線路設備の追加、信号設備の追加、自動制御機能の追加、時刻表表示の追加などなど、さまざまな拡張が可能です。
線路設備・信号設備の変更機能
エンドレスモードでは路線の延伸・既存線路の編集が可能で、線路の敷設、信号機の設置ができます。ゲーム開始直後は設置できる設備は限られており、機能拡張(System Upgrades)にて稼いだポイントを消費して拡張させます。
この機能を使用して、ダイヤ上のネックとなっている平面交差の解消や信号機増設による閉そく区間の分割ができます。
また線路の最高速度も向上することができ、40Km/h、80Km/h、120Km/h、200Km/hと4種類の線路が用意されています。最高速度が高いほど、敷設コストも上昇します。
信号設備は手動信号機と自動信号機の設置・撤去のほか、信号機制御の自動制御点(詳細は後述)の追加ができます。また既存の手動信号機を自動信号機へ置き換えることも可能で、進路制御の操作性を向上することができます。
信号制御の自動化
RailRouteには線路上に自動制御点を追加することで信号機の制御を自動化することができます。エンドレスモードでは前述の信号設備変更機能の中から自動制御点を設置することができます。
自動制御点は列車が制御点に到達した際に列車のダイヤに従って信号機を自動制御するものです。自動制御点を使用して制御できる信号機は自動信号機(Auto Signal)のみです。
自動制御点には3つの種類があり、到着検知(Arrival Sensor)、出発検知(Departure Sensor)、進路検知(Routeing Sensor)が用意されています。
3種の自動制御点には使途が決められており、以下の役割を担います。
- 到着検知は駅構内へ進入するための信号機(場内信号機に相当)を自動制御
- 出発検知は駅構内から出発するための信号機(出発信号機に相当)を自動制御
- 進路検知は路線の途中に設けられた自動信号機を自動制御
各検知点は制御対象となる信号機を予め設定しておきます。検知点1つにつき、1つの信号機を自動制御できます。
制御対象の信号機が複数の進路を持つときは、列車ダイヤに従って開通方向を自動で選択します。
実際に駅に配置した例を示します。3種の制御点を以下のように配置したとします。
画面左から右方向を進む方向を下り方向とします。
画面左から駅構内へ進入する下り場内信号機手前に到着検知、1番線・2番線に出発検知、駅右の路線分岐点手前に進路検知を配置します。
今列車が画面左から右へ1番線を経由して進み、画面右へ直進して抜けるとします。
この時の動作を場面ごとに説明します。
場面1で列車が駅に接近しました。場面2で到着検知点に到達します。すると列車のダイヤに従って信号機から1番線までの進路を自動で制御します。
場面3は駅到着時の状態です。到着直後はまだ出発信号機を制御していません。
出発時刻となると出発信号機を開通させ、場面4の状態になります。
路線分岐点手前の進路検知に列車が到達すると、直進方向となるように進路を開通させ、場面5の状態となります。
その後、信号機を通過して場面6に至ります。
エンドレスモードでこれら自動制御機能を全て使用し、自動制御の条件を設定すれば列車の進路制御を完全自動化することができます。
完全自動化すると列車の動きを眺めるだけになります。ゲームをプレイしているという感覚よりも列車の運行をダイヤ通りにシミュレーションしている色が強くなります。
進路設定を完全自動化すると列車が勝手に走るようにできるようになる模様。これは良い。#RailRoute pic.twitter.com/ctoBet53ky
— moimoi (@Interlocking_m) 2021年7月5日
タイムテーブルモード「TimeTable Mode」
もう1つのゲームモードはタイムテーブルモード(TimeTable Mode)です。
こちらはゲーム内での列車本数、各駅の停車・通過時刻が全て決められており、プレイヤーはダイヤ通りに全ての列車を走行させることが求められます。
このモードでは路線の編集機能はなく、ゲーム開始後に自動制御化・分岐器の追加などはできません。
タイムテーブルモードではダイヤ通りに列車を走らせることができると得点が得られます。
得点はゲーム内の残列車本数と共に画面上部に表示されます。
列車の遅延、停止信号による抑止、異なる番線に入線させることをすると減点されます。
残列車本数が0になるとゲームクリアとなります。ゲームクリア時に獲得した点数により、達成率が表示されます。100%が上限で、ミスなく最も効率よく運転できたときに達成できます。
エディットモード
エディットモード(ゲーム内では「EDIT」と表記)では自分好みの路線を作成することができます。また作成したマップは自分で楽しむだけでなく、Steamワークショップでオンライン公開することで誰でも遊ぶことができます。
マップ設定「MAP SETTINGS」
エディットモードを起動すると、作成マップの初期設定画面が起動します。
設定では、マップ名(Map Name)、マップサイズ(横:Map Width、高さ:Map Height)を指定します。
マップ名は後から変更できますが、マップサイズは後から変更できません。
予め作成する路線の規模を予想してマップサイズを決める必要がありますね。
マップ作成後、保存時にゲームモードに対する設定ができます。
ゲームモード(画面内では「Game mode」)はエンドレスモードとダイヤモードのどちらで作成するか選択できます。
エンドレスモードではゲーム開始時の資金「Starting Money」の設定項目、
タイムテーブルモードでは遅延・誤扱いなしの完全クリア時のスコア値「Perfect Score」の設定項目があります。
路線の作成
路線の作成ではエンドレスモードと同様に、線路・分岐器・トンネル・車両基地・信号機・自動制御などなど、各種設備が配置できます。
エディットモードではエンドレスモードにない機能として、自動閉そく区間の挿入、線路敷設を禁止する壁の配置もできます。
駅編集モード「STATIONS」
エディットモードではエンドレスモードで線路を敷設する機能のほかに、列車の作成、
駅の作成ができます。
駅編集モードでは駅の作成・削除と駅の番線数を編集できます。
1つの駅で作成できる番線数は11番線までです。それ以上の番線数を必要とする場合は、駅を複数に分ける必要があります。
また駅編集モードでは各番線をマップ外から列車を入線・マップ外へ列車を出発させる設定もできます。「West Sink」を選ぶと画面左がマップ外へ、「East Sink」を選ぶと画面右がマップ外へ接続されます。
列車作成モード
路線の作成を終えると、マップ内の列車を作成します。
画面下部「TIME TABLE」から「ADD TRAIN」をクリックすると、新しい列車の作成ができます。
列車編集モードが起動すると、以下の画面になります。
列車編集モードでは以下の項目が設定できます。
- 列車名
- 列車の編成種
- 編成の車両数と車種
- 列車最高速度
- 停車又は通過する駅とその着発番線
- 停車する場合の停車時分
- 駅着発時刻
他ユーザーが作成したマップをプレイする
他ユーザーが作成したマップが公開されていれば、ワークショップ(下記リンク)にて
サブスクライブすると、自分のゲーム画面に追加されます。
この機能を使えば、オリジナルのマップだけでなく、各ユーザーの作成したさまざまな路線のマップで遊ぶことができます。
最後に
最後にゲーム開発者のインタビュー記事がありましたのでご紹介します。
現在は日本語の対応はしておらず、プレイするには英語を読み解く必要があります。
しかし、記事を読むと将来的には日本語化対応もするとのこと。
これは期待大です。
余談ですが、記事内では「鉄道路線マネジメントシミュレーション」と紹介されています。各線内を走行する多数の列車を適切に捌くことに、よく「運行管理」という言葉が用いられますが、路線マネジメントと表記するのは新鮮ですね。マネジメントを和訳すると「管理」の意味を含んでいるので、表現方法の違いかなと思います。
エディットモードにて作成したマップは、他の人にシェアできるので、
日本語化対応により日本国内の路線も拡充されることに期待が膨らみます。
今後も目が離せないですね。
...
思いのほか長い記事となりました。
購入を検討しているが英語でちょっと抵抗ある...、そもそもどんなゲーム?という方向けに書きました。玄人の読者様には物足りなかったかもしれません。
さてエディットモードで如何様にも路線を組むことができるので、もっと触ってみようと思います。
ではでは。