Interlocking’s blog

鉄道信号・模型などなど趣味活録

へいちく油須原駅旧事務室公開に行ってきました

先日、平成筑豊鉄道油須原駅の旧事務室駅公開がありました。

今回はその一部をご紹介します。

 

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 【目 次】

 

 

油須原駅旧事務室公開について

平成筑豊鉄道油須原駅はおよそ月に一度、旧事務室を公開しています。

昨年12月以降に公開されて以降、福岡県内が緊急事態宣言しばらくの期間、公開がありませんでしたが、6月にて宣言解除となり、半年ぶりに7月18日(日)に公開されました。

公開時間は11:00~16:00の時間で公開されます。

 

公開日時情報は公式ホームページから告知されます。

www.heichiku.net

 

公開時間帯は解説員の方に詳しいお話を伺うことができ、

動態保存されている通票閉そく器の操作体験腕木式信号機の操作体験ができます。

鉄道信号マニアには外せないイベントです。

 事務室見学と操作体験はすべて無料で体験でき、自由に見学することが可能になっています。

 

通票閉そく器操作体験

旧事務室内には通票閉そくを施行していた際に使用されていた「通票閉そく器」が動態保存されています。

公開時間帯は解説員が配置されて、通票閉そくの取り扱い手順をレクチャー頂くことができます。

 

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図:通票閉そく器

 

保存されている通票閉そく器は解錠・送信操作がレバー式でした。

九州向けの通票閉そく器はこの手のものが多いように感じます。

 

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図:通票閉そく器の解錠・送信レバー

通票閉そく器は本来、2駅間に一対の装置として設けられるので1台のみでは操作することが出来ないのですが、

解説員の方に話を伺うと、体験操作のために2台の通票閉そく器を繋いで動かせるようにしたとのことです。

通票閉そく器の電源は鉄道模型のパワーパックを使用しており、ダイヤルを上限いっぱいまで回して直流12V電源を作り、稼働させていました。

パワーパックの出力量が足りないのか、しばしば過電流検知で送電が止まることがあり、閉そくの解錠が出来なくなるという事象がありました。

 

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図:通票閉そく器の電源(KATO製パワーパックを使用)

 

腕木式信号機操作体験

油須原駅構内には腕木式信号機を操作できる "信号てこ" が設置され、腕木式信号機の操作体験ができます。

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図:腕木式信号機と信号てこ

かつて油須原駅構内の信号に腕木式信号機を使用していた時代はこの位置にてこはなく、操作体験を実現するために、ちくてつ社員の有志により復活させたとのことです。

マニアとしてはこのような体験を現世で出来ることに感謝の念しかありません。

 

腕木式信号機と信号てこ間はワイヤーを張り、てこと信号機を結んでいます。

ワイヤーは複数本の滑車付の柱に支えられて信号機まで結ばれています。

写真の柱は当時の使用されていたものを流用したようです。

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図:ワイヤーを支える滑車

 

実際にてこを倒してみます。中々の重さで、腕木式信号機の錘を持ち上げている感覚を肌で感じます。

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図:信号てこ定位→反位

 

 実際に腕木式信号機を操作した時の動きを動画にしてみました。

信号てこを倒す際、「ガチャン」とラッチロッドのロックがかかる際の音が実にいい音を奏でます。

 

信号てこから離れた場所に「電気鎖錠器」が置いてありました。

信号てこを設置する際に外されたものと推測されますが、

動態化も目指していたのでしょうか?

 

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図:電気鎖錠器

 

まとめ

福岡県の緊急事態宣言発出に伴い、しばらくの間行くことができなかったのですが、

ようやく足を運ぶことができました。

腕木式信号機・通票閉そく器の操作体験をできるイベントはとても少ないで、希少なイベントです。

今後も継続して後世へ続いてもらいたいですね。

 

次は第一種機械連動機を...

というのは欲張りなのかもしれませんが、信号マニアな方なら訪問必須なイベントでした。

他にもこのような体験型イベントがあるならば行きたいところです。

それでは。