Interlocking’s blog

鉄道信号・模型などなど趣味活録

A列車で行こう9 全線検測列車を走らせる(行路3日目)

全線検測列車、3日目は新前橋駅から始まり、緑線、紫線の検測をしてゆきます。

 

前回記事(2日目)は以下をご覧ください。

interlocking.hateblo.jp

全線検測の運転計画に関しては以下の記事にまとめております。

併せてご覧ください。

interlocking.hateblo.jp

 

行路について

3日目は新前橋車両基地から始まり、緑線の検測をしてゆきます。

3日目の走行経路をマップに示すと、以下となります(図1)。

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図1:全線検測3日目行路

検測車は新前橋車両基地を出区し、検測車は緑線を上り、隣町へ走行してゆきます。

隣町を往復後、緑線の終点となる唐津駅まで行き、下り線全線を検測します。

唐津駅で折り返すと伊万里駅に向かい、緑線の本線検測を完了します。

伊万里新前橋駅間は2日目にて検測済ですので、検測車は伊万里駅で折り返し、

緑線貨物線の下り線検測に入ります。大分貨物ターミナルで時間調整を行った後、

青線貨物線の上り線を検測します。

青線貨物線の上り線を検測することで、青線の検測は全て完了となります。

検測車はその後貨物線を走行し終えて、青線本線に合流後、吉塚駅まで走行します。

吉塚駅から紫線に転線し、紫線の検測を始めます。

紫線はまず上り列車として走行して単線区間の検測を行い、隣町まで走行します。

隣町で折り返し後、博多駅まで戻り、3日目の行路終了という流れで運転します。

 

以上を踏まえ、検測する線路を走行順に列挙すると、

  1. 緑線上り線 新前橋~隣町(緑)
  2. 緑線下り線 隣町(緑)~唐津
  3. 緑線上り線 唐津伊万里
  4. 緑線貨物下り線 伊万里→大分貨物ターミナル
  5. 青線貨物上り線 大分貨物ターミナル→宇島
  6. 紫線上り線 吉塚→隣町(紫)
  7. 紫線下り線 隣町(紫)→博多

になります。

上記で述べた経路をダイヤグラムに当て込み、運用図(箱ダイヤ)にまとめると以下になります(図2)。

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図:3日目箱ダイヤ(運用番号299C)

実際の運転風景

3日目の走行経路を追ってみます。

 

2日目の検測を終えた検測車は新前橋駅車両基地第3区の側線で出区時刻を待っています。

 

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6:23出区します。

 新前橋駅に入線し、6:49発で上り線検測を開始します。

f:id:Interlocking:20210409225438p:plain 紫・青線との対面乗換駅、黒崎駅に到着します。

検測車は引き続き緑線を上ります。

 

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隣町(緑)に向かいます。

 

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折り返して、緑線を下ります。

 

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新前橋駅を過ぎて、緑線の終着駅、唐津駅を目指します。

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川を渡ると、日向駅へ。

検測車はここで副本線に入線し、普通列車を先行させます。

普通列車を先行させるのは、この先の停車場に空きが無く、本線で機外停車となるため、ここで時間調整を行います。

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伊万里駅まで下ると、一度優等列車に待避を行います。

伊万里車両基地への回送線に引き上げ、快速の待ち合わせ、特急の待避を行います。

検測車は下り副本線に入線します。

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 折り返して回送線まで入換します。

空いた副本線に快速列車が入線します。

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特急列車が快速列車および検測車を追い越してゆきます。

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快速列車が先発し、検測車は下り本線へ入換します。

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終点唐津駅へ向けて出発します。

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伊万里を過ぎ、検測車は終点唐津駅へ到着します。

唐津駅は黒線との乗換駅。黒線に乗り換えると隣町まで向かうことができます。

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唐津に到着すると、検測車は引上線へ入換します。

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折り返し時刻まで引上線で待機します。

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入換を行い、緑上り本線に入線します。

12:22発で伊万里駅まで上ります。

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黒線と別れて伊万里駅へ向かいます。

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伊万里駅まで上ると、検測車はここで折り返します。

伊万里駅まで走行したことで、緑線本線検測は全て完了します。

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回送線に入換を行い、出発まで待ちます。

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下り本線に入換を行い、13:15発で出発します。

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折り返した検測車は下り本線から緑貨物線下り線へ分岐し、貨物線の検測をしてゆきます。

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緑下り貨物線を走行し終えると、大分貨物ターミナル駅に到着です。

大分貨物ターミナル到着を以て、緑線の全区間検測完了となります。

検測車は引き続き、走行し、青線に入ります。

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青貨物線を上り、青線を走行して吉塚駅へ向かいます。

青線の上り貨物線を検測走行することで、青線についても1日目、2日目と通算で全区間について検測が完了します。

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吉塚まで上ると、検測車は紫線へ転線します。

吉塚から紫線への転線は青上り線と平面交差しており、青線列車の合間で走行してゆきます。

吉塚から先の紫線は単線区間となり、対向列車の待ち合わせが発生します。

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吉塚を15:16に出発した検測車は次駅の香椎駅で対向列車を待ちます。

香椎着は15:28着。

対向列車の到着後の発車時刻15:40発まで待ちます。

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対向列車が来ました。

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行き違いを行い、発車してゆきます。

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香椎駅を後にして紫線を上ります。

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しばらく走行すると、博多駅に到着です。

博多駅は黄線が乗り入れており、3面6線のターミナル駅です。

黄線は運転系統が2つに分かれており、5番・6番線を使用する地下区間系統と、2番線を折り返しに使う地上系統に分かれています。

 

検測車は3番線に入線します。博多から先も単線区間であり、

検測車は10分弱停車します。

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16:18に出発した検測車は博多南駅まで走行すると単線区間に入ります。

博多~博多南駅間は部分複線になっており、駅間での行き違いが可能になっています。

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博多南駅の次駅、竹下駅に到着すると、検測車はここで対向列車を再び待ちます。

竹下駅は黄線との分岐駅で2面3線の駅です。1番・3番線が黄線の上下本線となっており、2番線に検測車は入線します。

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対向列車が過ぎ、検測車が竹下駅を後にすると、次は南福岡駅に到着します。

南福岡駅は赤線との乗換駅で、3面6線の駅です。

検測車は4番線に入線します。

南福岡駅から先は複線区間になります。

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南福岡駅を出発し、しばらく走行すると、次は青支線とダイヤモンドクロスで直角に交叉します。

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さらに進むと、青線との共用区間に入り、川を渡ります。

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川を渡り終え、検測車は青線と別れて隣町まで向かいます。

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隣町まで走行した検測車は折り返して下り線の検測に入ります。

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再び青線と共用区間を走行し、川を渡ります。

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青線と分岐して、紫線下り線を検測します。

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青支線との平面交差を越えて、南福岡駅まで戻ります。

南福岡駅から再び単線区間を走行します。

出発は20:00発。日はすっかり落ちて夜間検測です。

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次の竹下駅で黄線の対向列車を待ち合わせます。

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博多南駅を過ぎ、博多駅に到着します。

本日の検測は博多駅までで、検測車は博多南車両基地へ入区します。

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博多南車両基地への入区は回送線で入区する方法と、本線を走行して博多南駅手前の分岐で入区する2つの方法があり、検測車は後者の方法で入区します。

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博多南車両基地着発2番線にて翌日の出発時刻まで待機します。

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以上が3日目の検測車の実際の運転風景です。

 

3日目で検測した線路と残る線路

3日目では緑線、1日目・2日目で残していた青線区間、紫線の検測を実施しました。

3日目により、緑線と青線は全区間の検測が終わりました。

全線検測を終えた線区は3日目で2線区増え、

 

4/11線区

 

となりました。

4日目以降は残る紫線区間を検測してゆきます。

 

余談

紫線の単線区間の設定にはスジが衝突しないよう調整することに若干の苦労がありました。検測車の運転は臨時列車扱いですので、定期列車の合間に走行することになります。

臨時列車を走行させるために単線区間を走行する定期列車の着発時刻を変更すると、行き違い駅での時刻を合わせていることから、対向列車等の別列車の着発時刻も変更する必要が出てくるため、1列車のみ変更という訳にはゆきません。

A列車における単線区間の閉そく方式は続行運転が可能な方式ですので、臨時スジは定期列車の続行で運転しています。スタフ閉塞としてスジ引きするのも1つの楽しみ方ですが、運用が難しくなりますね。

それでは。